ISO(国際標準化機構)は、建設分野の情報マネジメント規格シリーズである ISO 19650 の新たなパートとして、2025年1月25日に、ISO19650-6:2025(安全衛生情報)を発行しました。
本規格は、建物や施設などの資産のライフサイクル全体において、安全衛生に関わる情報をどのように定義し、管理し、共有し、引き渡すかを定めるものです。

ISO 19650 シリーズはこれまで、1部~5部までを発行しており、この第6部で計画されていた規格が揃うことになります。
Part 1:概念および原則
Part 2:デリバリーフェーズの情報マネジメント
Part 3:運用フェーズの情報マネジメント
Part 4:情報交換
Part 5:セキュリティ志向のアプローチ
Part 6:安全衛生情報
この規格は、資産のライフサイクルにおける情報マネジメントの体系に安全衛生情報を組み込むことで、安全衛生に対するリスク情報を体系的に管理できます。
ニュースの説明
従来、安全衛生に関する情報は、各国の法制度や現場運用に基づいて管理されることが一般的であり、プロジェクトの情報マネジメント体系と必ずしも統合されていませんでした。
その結果、下記の様な問題が発生する場合があります。
- 設計段階で把握されたリスクが施工に十分に伝わらない
- 施工時の安全条件が運用段階に引き継がれない
- 危険情報が文書として分散管理される
ISO 19650-6 は、安全衛生情報をプロジェクトの付随資料としてではなく、情報マネジメントの対象として明確に位置付けます。
つまり、安全に関する情報も OIR、AIR、EIR の枠組みの中で定義され、CDE を通じて管理されることが想定されています。
これにより、安全衛生情報はライフサイクル全体を通じて一貫性を持って扱われ、設計・施工・運用の各段階で必要な情報が確実に引き継がれる仕組みが整備されます。
ISO 19650-6は、安全衛生情報も他の情報コンテナと同様に管理対象とすることを明確にしました。
英国規格協会(BSI)では、このISO 19650-6:2025に関する日本語による研修を開始します。
https://www.bsigroup.com/ja-JP/training-courses/bim-iso-19650-6-health-and-safety-training
情報先
https://www.iso.org/standard/82705.html
情報公開日
2026年4月1日
担当者
伊藤久晴