分類
調査・レポート
名称
NATSPEC BIM Education–Global 2026 Report
作成者
NATSPEC(NATSPEC Construction Information Systems Limited)
リンク先
内容
NATSPECは、オーストラリアの建設分野における標準仕様書の整備や、BIMに関するガイドライン、標準、教育資料などの提供を行う非営利組織です。「BIM Education–Global 2026 Report」は、NATSPECが2026年5月に公開した、世界各国・地域におけるBIM教育、人材育成を中心に、関連施策、BIMの普及状況をまとめた年次レポートです。NATSPECが2014年から発行しており、2026年版は第13版となります。今回は、新たにペルーを加えた24の国・地域を取り上げています。

このレポートは、各国を共通の指標で調査・評価したものではなく、各国・地域の協力者から提供された情報をまとめているもので、総合的な評価や分析・考察を行っているものではありません。
BIM教育というタイトルではありますが、その背景となる各国のBIMの取組みや状況なども書かれており、現時点の各国のBIM政策や、その進展状況などを確認することができます。
解説
多くの国・地域では、BIM教育は、3Dモデリング(特定のBIMソフトウェアの操作習得)を中心とした教育が行われているようですが、いくつかの国では、ISO 19650に基づく情報マネジメントを扱う教育の取り組みが紹介されています。また、いくつかの国では、オフサイトコンストラクションやモジュール建築、AIやデジタルツインを取り入れた教育もなされているようです。

ただ、教育内容が広がる一方、実務経験を持つ教員や専門家の不足、体系的な教育コースの不足、既存カリキュラムへの組み込み、ソフトウェアや教育環境の整備費用などが、多くの国・地域に共通する課題として挙げられています。
各国・地域の協力者から提供された情報をまとめたものなので、記載内容などに違いがみられますが、BIM教育だけでなく、その背景となる各国のBIMの取組みも併せて記載されていることが、興味深いことです。
例えば、日本については、国土交通省の建築BIM推進会議、標準ワークフロー、BIM図面審査などが紹介されています。残念ながら、日本のBIM教育そのものについては記載されていません。
各国がどのような背景(政策・展開状況)でBIM教育に取組み、BIMソフトウェア操作習得教育から、情報マネジメント教育や、AI・デジタルツイン・オフサイトコンストラクションなどの教育に進もうとしている現状を理解できるレポートです。
掲載日
2026年4月1日
担当者
伊藤久晴