IM用語の解説

Information Management Glossary

デリバリーフェーズ

英語名

Delivery Phase

出典

ISO19650-1:2018 3.2.11

規格での説明 (原文)

Part of the life cycle, during which an asset is designed, constructed and commissioned
Note 1 to entry: Delivery phase normally reflects a stage-based approach to a project.

規格での説明 (日本語版)

その間に資産が設計、建設、及び試運転される、 ライフサイクルの一部
注:デリバリーフェーズは、通常、プロジェクトに対する段階ベースのアプローチを反映している。

説明

ISO 19650 における Delivery phase(デリバリーフェーズ)は、資産のライフサイクルのうち、設計・施工・試運転・引渡しを行う期間を指します。すなわち、建物などの資産を物理的かつ機能的に完成させ、運用段階へ引き渡すまでの一連の活動のことです。このフェーズは、単なる設計・施工の実施期間を意味するものではなく、合意された要求事項に基づき、資産を物理的かつ機能的に成立させ、運用段階へ移行可能な状態に整えるまでの一連の活動を含みます。

情報マネジメントの観点においては、デリバリーフェーズは、合意された情報を計画的に作成・統合・検証し、定められた情報交換時点において提供する期間として位置付けられます。

デリバリーフェーズは、ISO 19650-2 の適用対象であり、情報の要求定義、BEPの策定、CDEの運用、情報交換、検証・承認といったプロセスが体系的に実施されます。

解説

デリバリーフェーズは、新たな資産を創出するために実施される設計施工段階を指します。資産の引渡し後は、運用フェーズへ移行します。運用フェーズにおいても増改築や大規模修繕などの設計施工活動が発生する場合がありますが、これらは運用段階における活動として整理されます。

情報マネジメントは、資産のライフサイクル全体にわたり継続的に実施されるものです。資産のライフサイクルは、建物や施設を新設するためのデリバリーフェーズと、新設された建物や施設の引渡しを受けた後にそれらを運用する運用フェーズから構成されます。

運用フェーズにおいても、増改築や大規模修繕など、設計施工を伴うプロジェクトが発生することがあります。このような場合には、運用フェーズの中で新たなデリバリーフェーズが開始されることになります。

なお、デリバリーフェーズという言葉は日本ではあまり一般的ではないため、「設計施工フェーズ」や「設計施工段階」と言い換えることも可能ですが、デリバリーフェーズは新築だけでなく、改修などのプロジェクトにも適用される概念であることを理解して用いる必要があります。

掲載日

2026年4月1日

担当者

伊藤久晴