IM用語の解説

Information Management Glossary

情報モデル

英語名

Information Model

出典

ISO19650-1:2018 3.3.8

規格での説明(原文)

set of structured and unstructured information containers

規格での説明(日本語)

構造化された及び構造化されていない情報コンテナのセット

説明

ISO 19650における情報モデルとは、構造化された情報コンテナと、構造化されていない情報コンテナから構成される集合体です。BIMモデルだけを意味するものではなく、図面、仕様書、計算書、報告書、表形式データ、データベースなど、対象となるプロジェクトや資産に関係する様々な情報が含まれます。 

情報コンテナとは、CDEなどの情報マネジメント環境の中で、識別・管理できる情報の単位です。例えば、属性情報を持つBIMモデルやデータベースなどの構造化された情報、文書、報告書、画像などの構造化されていない情報が、情報コンテナとして管理されます。 

情報モデルは、発注組織の情報要求事項に基づいて、プロジェクトや資産のライフサイクルを通じて形成・更新されます。設計・施工などのデリバリーフェーズではプロジェクト情報モデル(PIM)として、運用フェーズでは資産情報モデル(AIM)として管理されます。

情報要求事項に基づいて形成される情報モデル

解説

この定義で特に重要なのは、「structured and unstructured information containers(構造化された及び構造化されていない情報コンテナ)」という考え方です。ISO 19650では、情報モデルを3次元のBIMモデルだけで捉えていません。BIMモデルに加えて、図面、文書、仕様書、計算書、データベースなど、プロジェクトや資産を管理するために必要となる様々な情報コンテナを含むものとして定義しています。 

したがって、情報モデルを考える際には、「どのBIMモデルを作成するか」だけではなく、「どのような意思決定や業務のために、どの情報が必要か」という視点が重要になります。必要な情報は、発注組織の情報要求事項によって明確にされ、それに基づいて各情報コンテナが生産・管理されます。 

また、情報モデルは一度完成して終わる静的な成果物ではなく、プロジェクトや資産の進行・変化に応じて段階的に形成・更新されるものです。設計・施工段階ではPIMとして情報が蓄積・更新され、そのうち運用に必要な情報がAIMへ引き継がれます。運用段階では、AIMが実際の資産の変化に合わせて継続的に更新されます。 

このように、情報モデルは、プロジェクトや資産に必要な様々な情報コンテナを統合的に扱い、意思決定や業務に利用できる状態にするための、情報マネジメントの成果物と捉えることができます。

掲載日

2026年10月7日

担当者

伊藤久晴