IM用語の解説

Information Management Glossary

メタデータ

英語名

Metadata

出典

ISO19650-5:2020 3.3

規格での説明(原文)

data about data

規格での説明(日本語)

データに関するデータ

説明

ISO 19650-2 (設計施工段階の情報マネジメント)およびISO 19650-3(運用段階の情報マネジメント)において、情報コンテナは単なるファイルではなく、メタデータ(属性情報)とともに管理される単位として扱われます。この情報の統制や検証に直接関わる管理コードを、メタデータと呼びます。
ISO 19650で、情報コンテナに要求されるメタデータ(属性情報)は以下の3つです(ISO 19650-2:2018 5.1.7)。

ステータス(状態)コード
情報コンテナが、CDEを通じてステータス(状態)管理(WIP、共有、公開、アーカイブ)のどの状態にあるのかを示すコード。

リビジョン(履歴)コード
情報コンテナの版管理のための識別として、変更履歴を追跡可能にするためのコード。

分類コード
情報コンテナの分類などに利用される、Uniclassなどの分類コード。

これらは、情報交換・検証・承認プロセスを成立させるために不可欠な管理要素です。 一方で、情報マネジメントの実務運用においては、これら以外に管理として必要とされるメタデータ(属性情報)も併せて管理すべきです。例えば、作成者、承認者、作成日、承認日なども情報コンテナに付与される管理情報に含まれます。

解説

ISO 19650-2における情報コンテナ管理の本質は、情報そのものではなく、管理可能な状態に置かれた情報を扱うことにあります。そのため、情報コンテナは常にメタデータと一体で管理されます。

その中でも、ステータスコードとリビジョンコードは、情報の利用適合性と変更履歴という二つの統制軸を担う中核的メタコードです。ステータスコードがなければ情報の誤使用を防ぐことができず、リビジョンコードがなければ最新版の特定や変更追跡ができません。これらは情報交換プロセスを機能させるための最低限の管理コードと言えます。

しかし、ISO 19650-2の思想は、ステータスコードとリビジョンのみを管理すれば十分であるというものではありません。情報コンテナは一意に識別され、検索可能であり、追跡可能でなければなりません。そのためには、識別子や分類情報など、その他のメタデータも含めた体系的管理が前提となります。

したがって、ISO 19650-2におけるメタデータは、ステータスコードとリビジョンを中核としつつ、その他のメタデータと併せて管理されることで初めて、情報コンテナが検証可能・追跡可能・適合判断可能な状態に維持されるという構造になっています。これが、情報コンテナを単なるファイルから管理対象へと昇華させる仕組みです。また、日本では、分類コード自体の採用が少ないのが現状ですが、情報の高度な利用(横断検索や複数案件の比較・統合など)のためには、このような分類コードを含む体系的なメタデータの管理が重要になります。

分類コードについては、英国ではUniclassの利用が推奨されています。情報コンテナに適用するメタデータとしては、PM(プロジェクトマネジメント)のカテゴリーを主軸として利用することが合理的です。これを用いることで、成果物としての情報コンテナを、組織や企業を越えて共通のメタデータで分類・検索できるようになります。

掲載日

2026年4月1日

担当者

伊藤久晴